つちやみ
つちやみ
- 楽天カード歴5年
- フィンテックおたく
- 前職はクレジットカード会社
つちやみ
目次
年会費無料カードが存在できる理由
リボ払いはえげつない?
リボ払いはひどい仕組みと言われます。
気づかぬ間に利息が増えて、支払いが困難になるからです。
「カード会社はえげつないことをするな」
と、誰もが一度は思ったことがあるはずです。
無料のカードはどう運営しているのか
元カード会社社員の立場から、ある視点を紹介してみます。
「あなたが無料でクレジットカードを使えるのはなぜか」
という視点です。
クレジットカードは必需品であり、国民一人当たり2〜3枚持っているというデータもあります。
その中には
- 発行手数料
- 年会費
全て無料のカードもあります。
無料であっても、カードは普通に使えます。
保険がついていたり、付帯サービスもついています。
コールセンターに電話すれば、普通に答えてくれます。
では、無料で使っているこれらのサービスはどうやって運営されているのでしょうか?
カード会社には色々な収益源がありますが、リボ払いは大きな収益源です。
誰かがリボ払いをすることで、あなたが無料でカードを使えている、ともいえます。
もちろん一つの見方でしかないですが、このような視点を持つと、リボ払いの見方も変わってくるのではないでしょうか?
リボ払いとは
ではリボ払いの仕組みを解説していきます。
ざっくりと
リボ払いとは、ざっくり言うと、どれだけ使っても毎月少しずつ返せばOKな払い方のことです。
一括払いで30万円の商品を買ったら、翌月30万円の請求がきます。
リボ払いで30万円の商品を買ったら、翌月から毎月1万円ずつ請求がきます。
30ヶ月で返済が終わりそうですが、手数料がかかるのでもっと長くなります。
その間に更に買い物をすれば、返済残高は40万円、50万円と増えていきます。
増えた残高にまた利息がつきます。
でも、毎月請求がくるのは1万円だけです。
毎月1万円だから余裕じゃん、と考えていると、気づけばとんでもない残高になっているのがリボ払いです。
分割払いとの違い
支払いを遅らせる仕組みとしては、分割払いもあります。
分割払いでは、返済までの回数を決めます。
3回払いなら3回、12回払いなら12回払えば終わりです。
その間に買い物したからと言って、返済残高が増えるということはありません。
新しく買い物をして、また分割したければ、新しくその場で返済回数を指定するからです。
回数が決まっていてゴールが明確か、
使えば使うほどダラダラと残高が増えていくか
が、分割払いとリボ払いの違いと言えます。
リボ払いの手数料
ではリボ払いの手数料はどのように決まるのでしょうか。
実質年率15%とは
リボ払いの手数料は実質年率15%と決まっていることが多いです。
実質年率ってなんだよという話ですが、ざっくりと
「1年間で15%増えますよ」
と考えてください。
10万円のリボ払いをした場合、1年間で1万5千円の手数料がかかります。
(10万×15%=1万5千 です)
リボ払いは毎月返済するので、1年間の手数料のうち1ヶ月分を請求されます。
1ヶ月分の手数料は1250円です。
(1万5千÷12ヶ月=1250 です)
10万円の商品をリボ払いで買った場合、年間で1万5千円の手数料がかかり、
毎月1250円ずつ払っていく、ということになります。
もちろん手数料だけでなく、そもそも10万円使ったので、10万円も返していきます。
いくらずつ返していくかは種類があるのでこのあと紹介します。
大前提として、リボ払いの手数料は実質年率15%と理解してください。
リボ払いの方式
リボ払いの返済方式には種類があります。
かかってくる手数料は上で紹介した通りです。
元金+手数料を返していくのですが、この組み合わせに種類があるのです。
元金とは自分が使った額のことです。
カードの規約などを読むと、
「元金定額方式です」
「残高スライド元利定率方式です」
などと小さく書かれています。
正直意味不明ですよね?
自分も解説を読まないと理解できません。
あえて混乱させて、残高を分からなくさせていると言われても否定できないと思います。
リボ払いの方式については、単語の意味が分かれば違いが分かるようになります。
元金or元利
まず「元金」と「元利」の違いです。
元金方式とは、支払い金額に手数料を含めない方式です。
リボ払いでは「毎月1万円返済」というように支払い金額を決めます。
元金方式では、毎月の1万円の他に、手数料も払います。
上の例のように毎月1250円の手数料がかかる場合、
返済額は1万円+1250円ということになります。
元利方式とは、支払い金額に手数料を含める方式です。
元利方式では、「毎月1万円返済」の中に手数料も含まれます。
月に1250円の手数料がかかる場合、
毎月1万円返済しているように見えて、実はその内1250円は手数料ということになります。
実際に返済できているのは8750円だけです。
「1万円返済しているつもりが、8750円しか返済できていない」
ので、残高が増えていってしまうリスクが高いです。
定額or定率
次に「定額」と「定率」の違いです。
定額方式とは、毎月の返済金額を具体的に決める方式です。
毎月1万円なら「1万円」と指定します。
定率方式とは、毎月の返済額を割合で決める方式です。
最初に決めておくのは「5%」といった割合です。
10万円の商品を買った場合、その5%である、5000円ずつ返済していきます。
ここでいう「5%」とは、元金=自分の使った額をいくらずつ返済するか決めるだけです。
手数料の%とは全く関係ないので混乱しないようにしてください。
10万円の商品を買った
→毎月1万円ずつ返します=定額方式
→毎月5%ずつ返します=定率方式
です。
手数料の計算は上で紹介した通りで、全く別物です。
残高スライド
最後です。
残高スライド方式とは、残高によって返済額が変わる仕組みのことです。
- 10万円の残高までは、月1万円返済
- 10万円を超えたら、月2万円返済
といった具合で、返済のペースが変わります。
リボ残高が10万円を超えたら、月1万とか言ってないで、もっと多く返してね、
というイメージ。
残高が増えたら、その分返済額も増やしてもらいます、
というのがよくある残高スライドです。
元金=自分が使った額をどう返済していくかの話なので、
そこにかかってくる手数料はまた別問題です。
上の例と同じように、実質年率で手数料が決まります。
方式のまとめ
かなり長くなりましたが、それぞれの単語の意味が分かると、自分のリボの方式も分かります。
「元金定額方式です」
と書いてあったら、
元金方式=1万+1250円払うやつか
定額方式=返済額を1万とか指定するやつか
と理解します。
元金方式かつ定額方式なので、元金定額方式と呼ぶだけです。
「残高スライド元利定率方式です」
と書いてあったら、
残高スライド=リボ残高によって返済額変わるやつか
元利方式=1万の中に手数料も含まれるやつか
定率方式=毎月の返済額を5%とか決めるやつか
と理解します。
それをくっつけて、残高スライド元利定率方式と言っているだけです。
もし小さく「〇〇方式」と書いてあるのを見たら、この記事と照らし合わせてみてください。
リボ払いを使うとしたら
説明が長くなったように、リボ払いは複雑です。
さらに最初に説明したように、カード会社の収益源です。
誰かが負担しなくてはカードが成り立たなくなりますが、
この記事を見ている皆さんである必要はありません。
元カード会社社員の立場から言うと、リボ払いはやめた方がいいです。
支払い額が意味不明だし、気づかぬうちに残高が増えてたりします。
どうしても使う場合を強いてあげるとするなら、事前返済の予定がある場合です。
大抵のカード会社では、リボ払いの事前返済を認めています。
残高が10万円残っていたとして、今日全て払って終わらせる、というイメージです。
もし「3ヶ月後に繰上げ返済できる」と明確に分かっているなら、
2ヶ月間はリボ払いをして、3ヶ月後に一気に返済、ということもできます。
その分手数料もかかってくるのでオススメはしませんが、
ダラダラ長引くこともありません。
リボ払いを使うとしたら、そんな感じで、「一括返済」する予定がある場合のみにしましょう。
※自分のカードでリボの一括返済ができるかは、事前に調べておきましょう
キャッシュレス時代を賢く生きよう(まとめ)
キャッシュレス、フィンテックという言葉が広く聞かれるようになりました。
支払いは楽だし、ポイントは貯まるし、最高です。
自分もペイペイキャンペーンの時などは、還元をもらいまくりました。
普通のクレジットカードであっても、ポイントが貯まってお得です。
今はコロナによる感染防止が重要であり、小銭のやりとりをしない清潔な決済ということで、
キャッシュレスがまた注目されるのではと思っています。
リボ払いなどの危険もありますが、正しく理解して使ってもらえたらと思います。
では今回以上になります。
周りにリボ払いを理解していなそうな人がいたら、下のボタンからシェアしてくれると嬉しいです。
ありがとうございました。
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